中元・歳暮は残るか?

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この夏もお中元用ギフトのデモを担当することになった。 
今回は、日本人ならまず知らない者はいないであろう、某大手精油会社のセット。油は季節を問わず絶対に必要なものだし、保管もしやすく、折からのオリーブオイルブームも手伝って、さぞ売れるだろう、これは久方ぶりに販売が楽な仕事にあたったぞとほくそえんでいたところが......。

甘かった。
中元や歳暮も含め、かつては「必須」とされた「暮らしの送迎」にこだわる人そのものが、減ってきている。
数年前から少しずつ感じてはいたことだけれど、今年はその傾向がより顕著だったようだ。
「お中元を贈られるのなら、ぜひ当社のものを」と、お客様におすすめする以前の状態になってしまったのだ。

現に、親友は、数年前から対親戚間の中元歳暮をやめたと言う。
「旦那のきょうだいも私のきょうだいも、居住地がそれぞれ離れていて、滅多に顔を会わさない。にもかかわらずお中元もお歳暮もきちんとしあってきたのは、どちらの親もそういうしきたりごとにこだわるタイプでその顔を立てる意味合いがあったから。親がみな亡くなってしまった後は、誰からともなく、カタチだけの送迎品の交換はやめようという話が出て」。

むむむむむ......。

もっとも、誕生や葬儀と並ぶ人生の一大イベントである結婚ですら、仲人や結納の省略など、儀式を簡略化するケースが珍しくなくなった現在、これは合理的な選択とも言える。

数十年後、果たして、中元や歳暮の慣習は残っているだろうか。

写真は、京阪交野市駅構内に飾られていた、七夕。