小売業界のパワハラ その2

この話は、何年か前に某ブログにて書いたのだが、、、。

少なくとも関西一円を活動エリアとするデモンストレータの中ではその悪名を耳にしたことのない者は皆無であろう「名物」店舗担当者がいる。
仮にAとしておこう。

Aは意地悪である。デモンストレーターの態度や仕事ぶりを、どうでもいい些細な事柄まで一つ一つ取り上げ、店の部門責任者であることを理由に、「許せん。派遣会社に連絡する」と脅す。俗に揚げ足取りというヤツ。

例えば、飲料のデモンストレーションでAのいる店に来た仕事仲間のBさんは、「前日挨拶の電話をかけてきていない。礼儀知らずめ!」と、入店するなりAに説教された(前日挨拶電話は一部のメーカーを除けば必須ではない。あくまでデモンストレーター本人の任意)。
Aの話の仕方は、納豆のようにねちっこく、かつ、まわりくどい。これでもかこれでもかと、一方的にイヤミタラタラ、ガミガミ、ガミガミ。Bさんが謝罪しても聞く耳を持たない。時間はどんどん経っていった。
が、三十分も過ぎた頃、さしものAも同じ内容を繰り返すことに飽きたのだろう。
とたんにAは自分の腕時計を視線を落とし、Bさんに尋ねたのである。
「キミ、仕事開始時間は何時?」
「10時からです」
Bさんは答えた。
「はあ、10時ねえ、、、。今、10時5分や。ということはキミ、本来は仕事にあてなあかん5分をサボっていることで、ぶっちゃけ給料泥棒やなあ。その盗んだ5分、残って仕事をしてもらわんとなあ」。
ムカっ。お前がしょーもないことでガンガンまくしたてるから規定開始時間の10時を過ぎてしまったんやないか! 第一、お前に給料もろうてへんワ!
こう返したいところをBさんはグッとこらえ、Aの意地悪に従った。これ以上Aの機嫌を損ねた結果、「帰れ」と言われたらその日の日当は支払われない。元も子もなくなってしまうからである。

まあ、でも、Aを語るに、これしきのエピソードは序の口のそのまた序の口。
Aネタ、しばらく続けよう。
日本の小売業界の一面も見えてくる。