職場こそ掃除マニュアルが必要

清掃ネタをもう少し。

二、三回会ったことがあるだけの私に「空いた時間、清掃会社をやっているうちで働きませんか?」と声をかけてきた人がいるくらい清掃業界は人手不足なのかしらと、似たような仕事(ビジネスホテルの客室メイク)をしている友人にそれとなく尋ねてみたら、
「人、足りないと思うよ。私の職場もそうやもん。フロント係など、他の業務と一緒に求人募集をかけても、客室メイクを希望する人は少ない。何でやろ? 今では時給は決して悪くないし、基本的に一人でする仕事だから人間関係の悩みもなく、慣れたら楽なんやけどな」
と返ってきた。
客室メイクの仕事で得た収入は大好きな旅(一人旅)の費用に充てており、旅する自分を脳裏に想い描くと、掃除機をあてながら、シーツを取り替えながら、トイレブラシで便器をこすりながら、鼻歌が出てしまうほどだと言う。
「来月は東京に行くんや」。
楽しそうに笑っていた。

ちなみに、職場の清掃を、清掃会社などの外部に委託せず、うちうちでやっている職場はまだまだ多い。
中小クラスのスーパーの更衣室に行くと、授業員ロッカーの鍵の部分に、よくこんな札がかかってきる。
「食堂 掃除当番」「更衣室 掃除当番」「トイレ 掃除当番」。そう、清掃業務は従業員自身の交代制なのだ。人件費を節約する目的もあろう。

もっとも、このシステム、しばしば揉め事に発展するとも聞いた。
「四角いところを丸く掃いたり拭いたりして、それで掃除した気になっている人(私のことか!)もいるからね、、、。
隅々まできっちりと(掃除を)する人にすれば、そりゃ不満が出てくるのよ」。

職場こそ、それこそ雑巾の絞り方から明文化した掃除マニュアルが必要かもしれない。