「禁止」「危険」となると、破ってみたくなる心理。

バースデイより2日ずらして「バースデイ一人旅」に出かけたことは、以前に書いた。そして、行き先が瀬戸内海国立公園の一つである友ヶ島(和歌山県)だったことも。
その旅の話をもう少し続けたい。

友ヶ島は、ご存知の方も多いだろうが、地ノ島、神島、沖ノ島虎島の四島からなる。
うち、来島目的が釣りであれ海水浴であれキャンプであれ砲台見学であれハイキングであれ、いわゆる「観光客」が訪れるのが沖ノ島
この沖ノ島の西端の向こうに浮かぶのが虎島沖ノ島とは石を積み上げて作った軍用路で繋がっていたが現在では台風で破損しており渡るのは非常に危険と、ガイドブックに書いてある。
が、人の心は不思議なもの。
「禁止」とされるとその禁止を破ってしまいたくなるように、「危険」と言われるとその危険を味わってみたくなるのだ、、、求めるのは、スリル、冒険、ちょっとの背徳心。

実際、潮が引いている時を狙い、途切れ途切れになった石の群れ=ガイドブック言うところの「非常に危険な」壊れた軍用路を渡って虎島に行く人はいるらしい。
潮が満ちれば軍用路は水没してしまうので、虎島で時間を使い過ぎたら、最悪の場合は帰れなくなる。
その場合は、潮が再び引くまで虎島にいなければならず、ことによったら、無人島の果てのそこで一泊しなければならなくなるね。

そうなったとして、まあ、場所柄クマやオオカミが出て来るわけではないし、虎島には雨露しのげる洞窟もあるから、保温対策と水分補給がしっかり出来ていれば、命に差し障りはないだろうけれど、恐くない、無人島の闇の中で過ごすというのは?

こういうまさかの場合も想定した上での「禁を犯すヨロコビ」を、敢えて求める。
この心理、面白いね。

なんて、ビジネス面でも、けっこう似たケースは多い気がする、、、「このエリアはどこのスーパーチェーンが店を開いても失敗だった。でも、ウチがやれば、、、」と、敢えて「非常に危険な」エリアに出店するチェーンは多いからねえ、、、。