笑えない時は笑わなくてよい~お客さんの気持ちに添う

接客業は上司からもお客さんからも笑顔笑顔と奨励され、それゆえ「笑顔」は売り物の一つではあるし、笑いたくない時も「仕事」と割り切って笑を浮かべることは人生修行の一つにもなると語る人もいる。
とは言え、生きていたら笑えない時もあるわなあ、、、例えば愛しい存在(親でも兄弟姉妹でも配偶者でも子どもでもペットでも)が急に欠けたりしたら、、、笑えますか?

こんな時は「プロなんだから」と無理に笑わなくてもいいのではないか(どうせ引き攣ったような作り笑顔にしかならないのだし)。
むしろ、スパッと休んで心の傷を癒した方がいいと思う。
今度現場に復帰したあかつきには、あなたは人の哀しみにも添える販売員となり、仕事の幅も広がるはずだ。

よくお客様が店舗に入るや、ピターッとくっついてくる店員がいるよね。
そういう店員は、きっとお客様の気持ちに疎い店員だ。なぜなら、そんなのに限ってこちらが予算額を言うとバカにしたような表情を浮かべ、すうっと離れていくもの。
彼女の頭には自分の売上のことしかないのだ。
私など、こんな店員にぶち当たったら、その態度にカチンと来る前に「アホなやっちゃな」と思ってしまう。

「ううむ、、、。お客様、そのご予算では、失礼ながら、お客様が求めるものを当店でご用意するのは難しいですね。でも、、、そうですね、こちらの服など、生地は上等だし色もデザインもベーシックで合わせるもの次第でカジュアルにもエレガントにも着こなせますから、様々なシーンで長く着こなせます。そのことを考えたら、パッと見はお高いようでも長い目でみたら決してそんなことはないですよ」
とか何とか勧めてくるのが、優秀な店員でしょうが!

それでも、お客様が「おたくのおっしゃること、わかるんだけれどなあ、、、でも消費税を入れたら9万近くになるよね」などと値段を言ってきたら、その時に初めて価格交渉をしたらよい。
「ご安心下さいませ、お客様。当店ではクレジットカードの分割が効きます」
と。
「はあ、分割ねえ。金利高そうねえ、、、」
「いえいえ。◯回分割にしますと、金利はこれですから総額はこれだけ。で、この額を365日で割ったら、ハイ1日当たりは〇〇円。やりくりで何とかできる額ですよね?」。

これなど、店員はちゃっかり商品を勧めているのだけれど、同時に見事にお客様目線に立っている。
販売トーク一つにも、販売員の人生体験に裏打ちされた人となりがうかがえる気がする。