リスク覚悟で運転せざるを得ない高齢ドライバー。

氷上ネタをもう少し。

8日の現場に向かうには、JR福知山線の石生(「いそう」と読む)駅からタクシーに乗るのがスタンダード。
なぜなら、バスの便は電車以上に少ないからだ。

タクシーの窓枠を後ろに流れる景色をみていると、すぐにわかる。ここは、クルマがないと日常生活がまわらないところだと。トイレットペーパー一つ買うにも、歯医者に行くにも、郵便局で小包を送るにも、町に住んでいるようなわけにはいかない。
ならば、自動車免許を持たないか、持っていてももはや自分で運転することが出来なくなったお年寄りなどは、どうしているのだろう?
その都度タクシーを呼ぶのか?

「いえいえ。皆さん、年齢(トシ)を推して自分で運転してはりますよ」
私の問いにタクシーの運転手は答える。
「80歳を過ぎてもね。でないと、暮らしていけませんから。危険だということは重々わかった上で、でも仕方ないんです」。

ううむ。
この問題、どうにか解決できないものか。
高齢者運転による事故が問題になっているここ数年、行政は本気で取り組んで欲しい。

私の友人のお姑さんの話。
ご主人と二人で会社を興し、気丈に働き続けたお姑さんは、次男夫婦(友人のご主人の弟夫婦)に経営をゆずって引退した80歳半ばになっても、時おり自ら車を運転して会社に赴き、帳簿をチェックしていた。
ある日も会社に向かうつもりで家を出たのだが、、、気がつけばとんでもない町に行っていたのだ。しかも、お姑さん、その過程は全く覚えていないどころか、ここは私の会社がある町だ、と言い張る。
「ゾォッとした。そんな意識状態でも、車の運転自体は出来ているんよ、、、身体が覚えているかして」。
その後、また同じようなことがあり、友人のご主人はお姑さんの車のキイを取り上げてしまった。

反射神経の面からばかりではなく、認知症面からも、高齢運転のリスクは低くない。
それでも運転せざるを得ない状況にいる人がいるのだ。
友人のお姑さんは、幸い代わって運転してくれる人が身近にいたけれど、、、。

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