ダブルブッキング

何らかの手違いで、同じ現場で同じ日に同じ商品のデモンストレーターがかちあってしまうことをダブルブッキングと言う。
頻繁にではないが、たまにある。

こういう時、どちらが先に来たとか互いの派遣会社の規模とか、そういうのではなく、単に調子のいい人が
「私、帰る。帰る」
といい(ギャラは当日分まるまる保証。仕事をせずしてお金だけもらえるわけだ)、その通りになることがほとんど。

私自身は、ダブルブッキングになっても、自分の方からは「帰る」とは絶対に言わないため、派遣会社側から「悪いけれど、今日は帰って下さい」と指示されない限り、いつも残ることになる、、、ハイ、ほとんどのデモンストレーターは先に手を上げてしまうのよ、「私、帰ります」と。実際、その方が楽なんだろうが。

なぜこちらから「帰る」と言わないのか。
簡単なこと。
「ギャラは保証されるんですね?じゃ、私、帰りますね」のお気楽な言葉を口にしたら最後、仕事を振り分ける派遣会社側に労働への意欲を微かでも疑われるからだ。
帰れと言われて仕方なく帰った。こう思わせておくに限るのだ。

一度だけ、帰ったことがある。
その人が来た時、私は既に試食台に飾り付けもし、準備万全だったのだけれど、彼女が所属する派遣会社がその時のメーカーエージェンシーと強いつながりを持っていたらしい。
そういうこともある。