キレる老人と社会のIT化

昨日の「キレる老人」について、もう少し。

ヘルパー歴のある同業者によると、一般に、人間は歳を経れば経るほど本来の性格が剥き出しになっていくとか。
「ケチな人はよりケチに、短気な人はより短気に、ひがみっぽい人はよりひがみっぽく」と言うわけである。

よって、彼女の見解は、
「もともとセッカチだったり、怒りっぽかったり、権威主義的な人が、老化と共にその傾向が進み、キレやすくなるのではないかな」。
なるほど。専門家ならではの鋭い指摘だ。

それに加え、私自身は、社会の急速なIT化も老人にストレスを与え、キレる一因になっているのではないかと思っている。

実際、パソコンや携帯やスマートフォンの操作がよくわからないと嘆く老人は多い。
写真はもちろん、メールの送り方すらわからない人もいる。
なのに、世はネットを操れないと普段の生活すら不自由なものになりつつある。

振り返れば、彼らが働き盛りだった頃は、シンプルそのものの時代だった。
直接に伝えたいことがあったら、「電話をかける」「相手が電話に出る(出ない)」。この二つのプロセスで、とりあえずの結果は出ていたのだ。

もっとも、キレるのは、個人の資質によるところもあるのかも知れないな。
ネットが出来なくても、キレない人はキレず、うまく周りの助けを借りて乗り切っているからだ、、、以前にお話した、86歳の現役デモンストレーターみたいに。

次回は、あらためて彼女の話をしたい。