5日連続勤務の最終日の9月24日。
こんにゃくゼリーのデモのために訪れた大阪府北部のスーパーで、こんな名称のカステラを見つけた。
「走れメロス」。
「人間失格」。
言うまでもない。今なお中高年女性を中心に根強い人気を誇る作家、太宰治が書いた有名な小説の題名をそのままつけたものだ。
ネット検索をかけてみたところ、太宰と同じ出身元、青森県に本社を置く工藤パンが、その生誕110周年を記念して製造したそうな。
カステラは特に好きではないけれど、名作のタイトルがつけられたカステラは、はてどんな味かなと興味をそそられ、買い求めた。
まだ食べていないものの、裏面に記載された栄養成分表を見ると、一般的なカステラよりもハイカロリーだから、うんと甘いんだろうな。
ノンシュガーの紅茶といっしょにいただくとしよう。
ともあれ、こういう企画を通し、現在は不人気とも言われる純文学の名作が若い人に知られるようになるのは、嬉しいことだね。
「走れメロス」。教科書の定番でご存知の方も多いと思う。
「人間失格」。高校1年の時に読んで、強い衝撃を受けた。
「人間失格」は、ページをめくっていると、その時のメンタル状態によっては切なくなってくるので読み返すのは現在のところは控えるが、「走れメロス」は、ぜひもう一度読みたいね。
同時に、このような極めてコアな商品に出会えるのも、この仕事に就いてよかったことの一つだ。