食育はおじさんにこそ必要

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八月二十七日と二十八日は、京都内陸部にある小都市、亀岡で、大塚食品の冷凍焼きおにぎりをデモ。
こんにゃくの主成分であるマンナンを入れて炊いたご飯で作られており、通常の焼きおにぎりより低カロリーにして高食物繊維がウリ。
昨今のダイエットも含む健康志向も手伝い、完売だった。
六個入りで398円と、決して安くはないのだが。

正直、おにぎり自体は、少し大きさが足りない気がする。
それが、口に含むや、あらあら。
マンナンのなせるワザ?
けっこう満腹感があるのだ。

大塚食品はいいところに目をつけたと思う。
「ちょっとおなかがすいたなあ」と感じて、ついクッキーやせんべいに手が出ることは、誰にもある。
一枚で終わればいいけれど、たいていは二、三枚つづけて食べてしまう。
結果、ご飯一膳分かそれ以上のカロリーを間食でとってしまう。
その点、この焼きおにぎりは一個あたり65カロリーで、おなかも膨れる。
食べ過ぎない。

それにしても、カロリーを気にするのは、圧倒的に女性である。
男性の、明らかに太り過ぎだなあと感じる人に薦めても
「ワシのハラが出とってもワシの勝手や」と言わんばかりの態度で、一向に興味を示さない。

と言うより、わからないのではないかな。
一般に、私と同世代かそれ以上の年代の男性は、体重過多のリスクを頭脳でしか知っていない。
普段の実生活の中でそれを見直すことが出来ないのだ。
食の改善なんて言われても、何とかしなくてはと気になりつつもどこをどうしていいのか見当もつかないのが、本当のところではないのかしら。

アメリカでは、大統領夫人自らが音頭をとって、国民の肥満化に警笛を鳴らすキャンペーンをおこなっていると言う。
馬車を彷彿させるお尻も珍しくない「アメリカの太った人」に比べれば、「日本の太った人」などカワイイもんだが、それでもリンゴでも乗っかってしまいそうなほどせり出した腹部を揺らしている男性が増えてきつつある現実を前にすると、「食育」はおじさんにこそ必要な気がする。