健康食品が嫌いなら

栄養ドリンクの続き。

 それでも、まあ、今年の夏は、気象史上に残るとまで言われている猛暑ではあり、
「少しでも精をつけなくちゃ」
 と、リポビタンDチオビタなどの栄養ドリンクが、売れに売れたらしい。
 確かにこんなお客さんは多かった。
「私はこういうの好きちゃうし、薬みたいな味で美味しいとも思わへんけれどね、身体のことを考えたら飲んどかなあかんなと思う」。

 気持ちはわかる。
 いつの世にも、そして幾つになっても、人間が不安に感じることのトップは「健康」だ。
 病気や事故、老化など、避けたいのが本音中の本音。

 だからってね、いくら身体によくても、
「わっ、まずぅー」
 と眉をしかめ、クチビルをひん曲げてまで口に運んだ「健康食品」が、果たしてその役割を果たしてくれると思う?
 
 人間、嬉しい時、楽しい時、喜ばしい時は脳からドーパミンが分泌され、気分が高揚して、免疫力も増す。美味しいものを食べた時とて、同じ。
 逆の場合は、説明するまでもない。

 健康酢にしろ、青汁にしろ、栄養ドリンクにしろ、仮にあなたが
「嫌いなんだけれど、健康のことを考え、無理して摂取している」
 とおっしゃるのなら、即、やめるべし。
 そんな取り方をしても、ストレスで心身に負担をかけているだけ。
 とらない方が、よほどココロもカラダものびのびと呼吸する。