今日も昨日と同じ現場に出かける。担当は牛乳。
牛乳は、ひときわ高価とか、無脂肪など健康を意識したタイプのものでなければ、比較的にデモも販売も楽な部類に入る商品じゃないかしら。
ま、店にもよるんだけれど。
この牛乳。実は私たちと同世代、もしくは上の世代の人の中には、意外にも苦手な人が少なくない。
理由の一つに、学校給食で出されていたミルクがあげられる。
覚えている人はいる?
学校給食で配られていた、あのミルク。
まずいなんてものじゃない。独特の匂いもあり、特に冷めると飲めなかった。
私が、給食は真っ先にミルクを飲み干すことにしていた理由もそこにある。
学校給食のミルクは、だが、本物の牛乳ではない。牛乳から脂肪を取り除き、粉末化したものをお湯で溶いたもの。
無愛想なアルミのカップに入れているぶん、見た目にもまずく感じる。
あれを学校に行っていた期間は毎日飲まされ(当時、食べ物を残すことは「悪」とされ、残したものには罰を課す教師もいた。戦中の学童疎開や戦後の食糧難を体験した教師も多かった頃だからね)たら、そりゃ、
「牛乳とはこんなものだ」
との刷り込みをされた人がいてもおかしくないわな。
わけても、ある教師は言った。
「あれはアメリカでは人間が飲むものではない。ブタが飲むものだ」。
聞いたとたん、これは本来はブタのエサなのだと、一段とネガティヴなイメージか増した(実際にアメリカのブタがあのミルクを常飲しているのかどうかは知らないが)。
子ども時代の食生活の影響とは、後々まで尾を引くこともあるのだなと、つくづく思う。
写真は、淡路島の牧場の牛さんと下の孫(昨年4月に撮影)。
牛さんから絞ったばかりの牛乳は、まずくはない、濃くて美味しいんだぞー。