10年前、とある飲料のデモを実施するにあたり、ざっと5万円の立替金をカードで払った私。
その立替金がギャラや現場への行き帰りの交通費と共に精算される日が、カード引き落とし日の数日後だったためカードが落ちない見通しとなり、カード会社に電話をかけたところ5万円をリボルディング払いにすることを勧められ、リボルディングの意味がよくわからないままにそれを受けた。
前回はここまで話したっけ?
そして、
「救われた!」
と思ったことも。
確かに、リボルディング(以下リボと略す)払いをその時のただ一回のみとしたら、救われたことに間違いはなかった。
問題は、本来は5万円を払わなければならないのにリボ払いに変更したら当月の支払いは1万円弱となり、
「別に少しくらいは使い過ぎてもいいんだな。後でリボに変更したら、こんなに月の支払いは安くなるんだ」
と、そこで私が思ってしまったことである。
折しも、大阪にいた頃に原因を発した家庭の大きな経済問題が解決される見通しが出ていた。
まだまだ「長く辛い登り道」が続くだろうけれど、それでも前方に日差しは見えてきていた。
「長く辛い登り道」を、一筋の光も差さない、うっそうと木々や草がおいしげった中を喘ぎ喘ぎ登っていた時、私は、当然ながらマフラー一つ買わなかった(買えなかった)。
知らず知らずのうちに、「自分のためにお金が使えない」ストレスもたまっていたのだ。
期日までに払えないはずの5万円をリボ払いにすることで当座をしのいだ私は、それからほどなくして、「自分のために」外国産の3ウェイバッグを買った、、、最初からリボにするつもりで。
「これくらいエエやん。リボなら払えるんやから。今までしんどい思いをしながら頑張ってきたんやし」。
バッグを手にした私はルンルン。
「長く辛い登り道」を登り始めて以来、久方ぶりの笑顔だった、、、それが地獄へさらに入り込んだとも知らずに。
蛇足ながら、この時に買ったバッグは現在も愛用している。
まあ、モノは確かに良かったんだね。
続く。
写真は、成長いちじるしい1番下の孫。