デモンストレーターとクレジットカードに関する話題を続ける。
ホームセンターやデパートはもちろん、スーパーでも大半はクレジットカードが使えるようになった結果、少なからぬ数のデモンストレーターが悩まされていた「立替金による生活費の圧迫」という問題は、いちおう解決された。
実際、7年か8年ほど前の話だが、近畿地方の某大型スーパーで飲料をデモしていた同業者は、一緒になった帰りの電車の中でこう語った。
「クレジットカードがなかったら、こんな案件、引き受けられへんワ。だって、昨日と今日の立替金、ざっと8万円やもん。それで(立替金の)精算は、あんた、1ヶ月後やがな。その間、ウチらにどう生活せえ言うねん」。
確かにねえ、、、。
もっとも、何事にもメリットとデメリットはあるもので、立替金をクレジットカードで払うこもにも、それは当てはまる。
「ああ、わかるよ。クレジットカードって、便利だけれど、その場で財布からお金が消える痛みがないから、つい使い過ぎるんだよねえ。盗まれたり無くしたりする恐れもあるし」
とおっしゃるあなた。
いえいえ、デモンストレーターの場合は、そういう万人的なデメリットがあるのではない。
極めて特殊なタイプのデメリット。
それは、デモ全体の指示を出すメーカーの販促担当者、あるいはデモンストレーター派遣会社の人選担当者の中には、
「立替金をクレジットカードで支払うことは(デモをさせていただく?)店への貢献度が低い」
だの
「立替金をクレジットカードで払ってポイントを稼いでいる=メーカーのカネでキャッシュバックしている」
だのととらえる人もおり、そのような人からは、クレジットカードを使うデモンストレーターは
「店への配慮が足りない、かつ、メーカーを利用してポイント=カネを得ている自己中心的な人間」
ととらえられてしまうことだ。
これについては、次回で事例を示そう。