風と共に去りぬ

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(注)1月31日に書いた記事。

 

書棚を見ていたら、あの「風と共に去りぬ」が目に入ってきた。
中学校一年生の夏に河出書房から販売されていたハードカバーで一気読みし、大人になってから文庫本で再読したのだ。


12歳の女の子には、夫婦間のことなど、わからない箇所もあったが、例によってそんなのは気にしない。ひたすらストーリーを追ってページをめくり、一晩で読了した。
面白かった。本当に面白かった。
そして、この物語が持つ躍動感は、やはり大陸のものだなあと感じた。


ところが、令和の現在。諸般の理由によって、本国アメリカではこの小説も映画もマイナスにとらえられる傾向があるそうな。


まあ、時代だろうねえ、、、。
と言ってしまえばそれまでだが、環境の激変にめげず、地主のお嬢さんだったのに野良に出たり材木屋を経営したりしてたくましく生き抜く主人公スカーレット・オハラの姿とパワーには、学ぶところもあるのではないか(ただ、個人的にはあまりお友だちになりたいタイプではない)。
あと、困難に遭遇したら
「今は考えまい。明日考えよう」
と悩みを一時「おあずけ」にするところとか、
「明日は明日の太陽が昇るのだ」
と、希望を捨てないところとかね。


なお、原作者のマーガレット・ミッチェルは、この小説を10年かけて書いたそうな(粗書きだけで4年。細部調整にさらに6年を費やした)。
10年もモチベーションを維持し続けるなんて、ミッチェル自身もスカーレット並の情熱とパワーを持った女性だったのだろう。
良い意味での執念を見習いたい。


写真は、マーガレット・ミッチェル(Public Domain)。