デモンストレーションの赤伝(返品)処理はややこしい。

(注)11月14日に書いた記事。

 

一昨日の記事で、
「また食品関連のデモを打診されたが、見本作成のために切る赤伝の処理がややこしい店舗で、下手をするとそのために20分か30分以上も費やしかねないのでお断りした」
と書いた。
これは、こういうことだ。


コロナ禍がまだまだおさまっていない現状での宣伝販売は、基本的には、お客様に試食は提供しないが提案メニューにより具体性を与えるために調理見本を作成するケースが多い。
例えば、販売商品がパスタソースなら、実際にそのソースを使ったパスタを作って付け合わせの野菜もろとも皿にきれいに盛り、ラップをした上で試食台上に飾って
「出来上がりはこんな感じなんですよ」
と、お客様にアピールするのである。
もちろん、その際の材料は実施店舗でデモンストレーターが買い物をし、試食調理室なり社員食堂なりで調理する。


この時の買い物。店舗によっては、赤伝形式で処理される。
赤伝とは、処理が終わった伝票を取り消す場合に発行する取り消し伝票のこと。
すなわち、既に書いたパスタソースの場合、パスタを作るために使ったパスタ、ソース、付け合わせの野菜などなどの材料費は、店への「返品」という形になる。


通常のお客様の返品とは違い、デモンストレーターの「返品」は、書類書きが大変だ。
一例を示そう。


以前、オイスターソースで見本作成も含めた焼きそばをデモした時は、「農産」(キャベツ、人参、玉ねぎ使用)「日配」(焼きそば用麺使用)「精肉」(豚肉使用)「加工食」(オイスターソースとウスターソース使用)と、4部門の責任者に返品処理専用書類をそれぞれ提出した。
書類には、材料名、消費税抜きの価格、使用数を記入するのだけれど、そこの店は店頭での価格表示は消費税込みの数字(当時は)。したがって、こちらがいちいち計算しないといけなかった。
おまけに、ある部門の責任者だけなかなか見つからず、業務はとうに終わっているのに退店出来ず、無駄な時間を過ごしてしまった。
近場の店舗ならともかく、遠方や交通不便な店舗でこんな目に遭うと泣きたくなる。