残暑厳しい9月11日。大阪府内中部にある某大型スーパーを、鍋もののデモで訪れた。
「えーっ。この暑い中、鍋なの?」
と驚かれるあなた。
いえいえ。これが、意外と受けるのだよ。特に、夏の疲れがあらわれてくる8月終わりから9月初めにかけてはね、、、と、この件に関しては、また別の記事で書こう。
今日、皆さんに紹介したいのは、どんな職業に就いている人でも一度は体験しているであろう、無責任かつ無神経な同業者に振り回された話。
入店後、デモ商品の鍋つゆ担当の責任者に挨拶がてらデモの実施場所を確認。その際、試食台の置き場と試食調理室の位置も教えてもらって、さあ、いよいよ仕事スタート。
ここまではいつもの流れだった。
鍋ものに必要な材料を買い、下ごしらえをするために試食調理室のドアを開けたとたん、その流れは中断。
ん? この臭い。室内に充満する異臭。これは、、、?
臭いは試食調理室の奥の方から漂ってくる。
見れば、試食台にセットされているはずのゴミ箱がゴミ箱だけポンと置かれてあり、近づくと、そこから臭いが立ちのぼってくる。
のぞきこんだところ、ゴミ箱の中に茶色いものがあり、どす黒い汁と共に悪臭を放っていた。
ははーん、察しがついたぞ。
つい最近、この試食調理室を使った同業者(試食調理室はデモンストレーターが試食を準備する部屋として設けられたもの。店舗の人も使うことはあるが、頻度は少ない。基本的にはデモンストレーターが使う)が、試食に使用した具材の一つ、恐らくは肉か魚の残りを放ったらかしにしたのが腐っているのだ。
魚の切り身や野菜のバラなどを入れる小さなビニール袋のままゴミ箱に捨てていた点から考えると、「うっかり置き忘れた」のではなく、「故意に捨てた」可能性が高い。
おそらく、ゴミ庫まで行って「生ゴミ」として処理するのが面倒で、そのまま置き去りにして帰ったのだろう。
もう、困るんだよね、こういうの。
無責任だの無神経だのを通り越し、ある種の犯罪ではないかとさえ感じられてくる。
なぜなら、その日の試食調理室者は私1人。つまり、私が片付けないと、次に試食調理室を利用した人やたまに試食調理室に入ってくる店の従業員などに、他ならぬ私のしわざざと思われてしまうからだ。
ぼやきながらも、腐敗物を処理する作業にとりかかる。
鼻をつく臭いも臭いだが、腐敗物が溶け出した汁もうっとうしく、洗ったゴミ箱の中はいつまでもジトジトしている。
「んもぅーっ。一刻も早く試食を作る準備にとりかからないといけないのに、こんなことやってられんワ」
と、怒りで身体が熱くなってきた。
ごくわすかながら、いるんだよ、こんな同業者。
イ◯ンの某店で会ったイ◯ン専属デモンストレーターの1人も嘆いていた。
「私たちは他のデモンストレーターより仕事が終わるのが1時間遅い。だから、見つけることもあんねん、、、他のデモンストレーターが片付けんと置いていっているゴミ」。
そのようなゴミも、イ◯ン専属デモンストレーターが彼女たちのゴミと一緒に処理するそうな。
「店の人からすればデモンストレーターは同じデモンストレーターやもん、けっきょく私たちのせいにされるんや。デモンストレーター全体の評判も悪くなるし」。
そうよね。
「この日限りの仕事で、もうこの店に来るかどうかもわからへん。ゴミ庫へ捨てに行くのジャマくさい(面倒くさいの意)し、ま、ええか。このまま試食調理室のゴミ箱にほかして(捨てて)かえろ」
なんて、自己中の極みである!
写真は、今年の干支、イノシシを祀る京都の護王神社。
どうこう言っても、亥年もあと4ヶ月もない。