確定申告を済ませた後

確定申告を済ませた後に感じる、あの独特の解放感と高揚感といったらない。
「終わった。終わったよ! まだ陽は明るいけれど、さあ、乾杯しようや」
と、毎年、愛用酒器にいいちこ(これしか飲めない)とレモン水をたっぷりと入れ、好きな音楽をバックに昼酒としゃれ込む。
ああ幸せだなあと、酒を流し込む喉を震わせながら、心より思う。

 

これは、きっと、苦手なことを終えた後だからこそ味わえる感覚なのね。
代金支払い書や領収書などをめくり、計算し、所定書類(企業でいうなら借貸対照表と損益計算書にあたいするのか)に書き込み続けていると、目がチカチカしてくる。
当然ながら
「じゃまくさい(面倒くさい)なあ」
「やりたくないなあ」
となり、そのうち、数字の「2」がアヒルの首に、「3」が耳たぶに、「8」が雪だるまに見えてきたりする。
結局は私、事務は、工場のライン作業ほどではないけれど(あれは出来ない。絶対に出来ない。学生時代に印刷工場でアルバイトをして身にしみた)、苦手な部類に入るのだろうな。

 

もっとも、大得意な人もいて、経理OLのベテランである友人の子どもさんは、親戚の店の会計面を年に何度か整理してあげ、もちろん確定申告書作成もヘルプ(ちなみに副業可の会社に勤めている)。
店の経営者である親戚からは
「帳簿をつけたりするの、じゃまくそうてかなんワ。でも、税理士に頼むと高くつくし、そもそも税理士を頼むほどの商売でもない。〇〇ちゃん(友人の子どもさんの名)がやってくれて、ホンマありがたい」
と感謝され、相応の報酬ももらっている。

 

特技と職業キャリアをいかした副業。いいね。