ギフトって難しい その2

 ジャスコ西大津店における、二日間のネスカフェギフトの仕事が終わった。

 お中元お歳暮を代表格とするギフトは、年々売り上げが落ちているという記事を、かなり前、某新聞
で読んだ。
 若い世代には全く贈らない家庭も増えているそうな。
 確かに、この二日間を見た限り、ギフト会場に足を運ぶ人は、高年層が中心だった。

 義理だけのギフトは無意味である。
 正社員として勤めていた会社には、毎年そのシーズンになると、毎日のように石けんやらお菓子やら
飲料やらの詰め合わせが届き、私たち社員はそのお裾分けが楽しみだったものだが、考えてみれば、あ
れらのギフトも義理以外なにものでもなかった。

 もっとも、その「義理」を必要とする世界があることも事実。
 例えば、田舎に住む老夫婦が、都会に出て自活している息子や娘から好みの品が届けられたら、それ
は理屈抜きで嬉しいのではなかろうか。
 息子、娘はともかく、その配偶者サイドにすれば全くの義理かも知れず(事実、多いと思う)、受け取
る自分もそのことに気づいてはいるのだけれど。

 先週、初めての出産をして実家に帰ってきている姪とその赤ちゃんに会いに行ってきた。
 祝い金だけでは愛想がないと、リラックス効果が期待できるハーブ・ティーとそれに合う甘味の少な
いお菓子、そして、皆でわいわいつついて楽しめる「ちゃんこ鍋セット」も、持参した。
 とても喜んでもらえた。
 贈ったこちらもほのぼのとした気持ちになれた。

 どうせなら、義理がらみではあっても、贈る方も贈られた方もハッピーになれるギフトを選びたいも
の。そのためのお手伝いをするのが、私たち。
 商品知識の他に、生活体験の積み重ねから培われる人間観察力も欠かせない。