オーソドックスなデザイン

痛みも引いたし、今日は出かけてこよう。
 明日からは仕事。

 山科駅まではパンツルックとスニーカーで歩き、そこの構内にあるロッテリアで昼食をとるついでに
フレアースカートとパンプスに着替え、出町柳に向かおう。
 ウェスト58の三十年前に買ったスカートは今もぴったりフィット。
 オーソドックなデザインと丈と色のを持っていて、本当によかった。

 デザイナーの水野正夫が書いていたのか。
「上等の生地で作られた、オーソドックスな形と色の膝丈のスカートは、体型が変わらない限り一生
着られる。まさに財産」
 その通りだと思う。
 財産と言うのもそう。
 手入れさえきちんとしていれば次世代にもまわせるものね、きもののように。

 単に安いものを探すのではなく、こういう買物の仕方も「節約」につながるのかも知れない。

 ちなみにこのフレアースカート。丈は膝丈。色はモスグリーン。
 大阪は住吉区我孫子にオープンしたばかりのブティックで買った。七千円近く払った。
 当時、本町の印刷会社の薄暗い制作室でポスターカラーの匂いにうずまって安月給で働いていた
私には高い買物だったけれど、店長の
「これ、体型が今といっしょなら、お客さんがお母さんになっても、極端に言ったらおばあさんに
なっても、着られますよ。生地がいいから、値段より高級感があるでしょ。パンプスにもプーツに
も合うから、上にはおるもので感じが変わりますしね」
 との言葉に思い切った。

 正解だったね。
 
 さあ、出かけよう。