湖北の長浜から帰ってきた。寒気がぶり返した気がしたけれど、土曜日も日曜日も好天気。
それもあってか、浅井三姉妹の末娘、江さん人気で、長浜はこれまでにも増して活気づいて
いた。
仕事の話は後ほどにまわし、今回は、湖北名物の一つ「サラダパン」について書こう。
サラダパンは、長浜から少し北方にあがった木之本という土地にあるパン屋「つるや」が製
造販売しているパン。おなじみのコッペパンにたくあんクリーム(と言ってもあのクリームではなく、細かく切ったたくあんをマヨネーズであえたもの)をはさみこんだ、シンプルかつユニークかつグローバルなパン。私は、一年ほど前、ジャスコ長浜店に仕事で行った帰り、買物に立
にその存在を知った。
平台にポンと並べられた、一見、何の変哲もないコッペパンなのに、関東なまりの観光客ら
しい人たちが五つも六つもカゴに入れていくのだ。興味を持ち、店員さんに尋ねた。
「あのパンはよく売れているみたいですね。特別に美味しいんですか?」
サラダパンをかじると
「ン? 何、この味?」
と、まず感じる。
それでも独特の歯ごたえに惹かれて噛み続けると、たくあんのしょっぱさとマヨネーズのまろやかな酸っぱさが、コッペパンの自然な甘味と溶け合
い、日だまりのように素朴なハーモニーを奏で始めて、
「おー、いけるやん、これ」
となる。
余計な飾りがなく、配色もレイアウトも一見「ダサの極み」といった雰囲気のパッケージもいい。
長浜人気とともに今後は入手しにくくなるかも。
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