夕方からの登山

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またお金の問題が浮上。

六月三十日に仕事をした分のギャラ。
本来は七月末日に支払われるはずが、エージェンシーのシステム
変更により、一ヶ月おくれることとなった。

ちょっと!
今年に入ってからこれで三回目だよ。
一回目は三月初旬。二回目は先月の四日。そして今回。

景気は一向に回復せず、そのしわ寄せは、確実にまずは弱いもの
へときている。

こんな時代だ。ほとんどは少人数で運営されているエージェン
シーも内実は苦しいのだろう。
私たち末端のマネキン同様、百円単位の金も切り詰めないといけ
ないのだろう。
打開策の一つとして、ギャラ支払いシステムを見直すこととなる。

それはじゅうじゅう理解しつつも、困るのよねえ、ギャラ支払い
がずれると。
こちらもカツカツなんだから。

想うところはいろいろあれど、頭の中で堂々巡りをしていても仕
方がないので、身体を動かすことにした。
夕方の四時から自宅背後にそびえる牛尾山に登ったのだ。
暮れかける山は、やたらと蚊が多く、悩まされた。

歩きながら、疑問が次から次へとわいて出た。
私が十歳だった四十五年前、日本は高度成長真っ只中ではあっ
ものの、今よりは貧しかった。
カラーテレビや電話は一家に一台ほぼ普及していたけれど、車や
クーラーは持たない家の方が多かったし、レンジも一般家庭では
皆無に近かった。

それでも、希望はあった。
「日本は敗戦で打ちひしがれたが、懸命に働いた結果、経済成長
して大国になった。だから、オリンピックも開けたんだ。これか
らも、日本はどんどん発展していくだろう。働けば働くほど豊か
になり、幸せになれるんだ」。
こう信じていた。

もしかして、あの当時の日本人の方が今の日本人より幸せなん
じゃないかしら。