ネットはお助けになることもある

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繰り返すけれど、現役を望む限りは、程度の差こそあれネットと関わりを持たざるを得ない昨今。過度の依存は禁物ながら、「便利だな」「ネットをやっていてよかったな」と心から感じることも、ないわけではない。
その一つが、先だっての台風18号が襲来した時のケース。

16日。目覚めて窓を開けるや、呆然。道が川になっていたからだ。
「今日は環状線沿線の野田で仕事やのに、こんな状態で交通事情はどうかな?」
すかさず、iPadを開き、Yahooの路線情報をクリック。
案の定だ。JRをはじめ、市営地下鉄も私鉄も軒並み運行取り止めか大幅に遅滞している。

バス情報をチェックすると、遅れはあっても動いている模様。そこ
で、地下鉄の代わりにバスに乗ってJR山科駅まで出た。

そしたら......。

もう、何をどうしようもない。カンヅメ。
一刻も早い路線復旧を願いつつ、焦燥感の中、待機するしかなかっ
た。

携帯があって助かったね。
なかったら、公衆電話はそうあるわけじゃなし、派遣会社と連絡がとれない上、新たな情報も入ってこない。

それにしても、多くの人の携帯での通話をはたで聞いていて、感じたね。どこの会社も無理を言うのだなと。
「あらゆる方法を使い、乗り継いで乗り継いで、何としてでも出勤せいっ」。
我が所属する派遣会社もそうだった。
「遅れても現場に入ってもらう。入店がずれた分は、そっくりそのまま残業」。

ううむ......理不尽な.....。そもそも、こんな日にデモしたところで、売上が期待出来ますか? まだまだ台風が居座っている中、誰が外に買物に行くだろう?

結局、正午過ぎ、やっと京都まで一本だけ動いた電車に乗って京都駅に降り立ったところで、「今日の仕事はキャンセルになりました」との電話。
私から話を聞いた夫は、
「早よからキャンセルに決めたらよかったのに。そしたら、駅でイライラしながら無駄な時間を過ごさなくてもすんだのになあ」
と呆れたが、まあ、派遣会社と店はそう思っていても、肝心のメー
カーが休みで連絡がつかない以上、おいそれとはきめられないわけ
で。

待機している四時間で、文庫本を二冊読んでしまった。喜多嶋隆とサリンジャーの、どちらも青春小説。喜多嶋隆はともかく、サリン
ジャーの作品「フラニーとゾーイー」は難解で、かなりの集中力を要した。
待機で退屈しきっていたからこそ、一気に読破出来たのだ。