バス路線廃止~消える村、町

琵琶湖線から北陸線に連絡する長浜駅を過ぎると、列車の窓を流れる風景は一気にローカルめいてくる。
まるで、30年か40年、時が戻ったみたい。
虎姫をはじめとする沿線の駅が軒並み建て直されて今風な外観になってもこの特異な雰囲気は変わらないのは、湖北と呼ばれるここの地域そのものが、根っこの部分でずっと同じで居続けている証拠なのかも知れない。

ただ、過疎高齢化は確実に進んでいる。
今回、かつて存在した地域バスの路線が廃線されていたところにも、そのことをはっきり感じた。
車の運転が出来ない者は、通院にも買い物にも役所での手続きにも半端ではない不便を被っているのた。

それでも、生まれ育った、あるいは嫁いできて数十年も暮らしているうちに「ふるさと化」した地を離れられない人は、たくさんいる。
彼らは心のうちで願っているはず。
「この土地で死にたい」。

彼らが鬼籍に入るのとほぼ時を同じくして消え去ってしまう村、町。
少なくはないだろう。

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