すべてのデモンストレーターに絶対に欠かせない資質は口上力。

前回と前々回の記事で、私自身のデモンストレーターの「ウリ」を紹介した。
当然ながら、私以外にも自分の「ウリ」を知り、前面に押し出して成果をあげているデモンストレーターは、星の数ほどいる。

もっとも、何をウリにしても、デモンストレーターである以上、絶対に欠かせない共通のスキルがある。
それは、口上力。
有り体に言えば、口が上手いこと。

これも、一つ例をあげよう。
白だしを担当することになったとする。メーカーはヤ◯キ。メニューはお吸い物。
当日、現場に行ってみれば、デモ場所のすぐ隣に競合メーカーのヒガ◯マルの白だしが積んである。容量は同じだが、ヒガ◯マルの方が30円ほど値段は安い。
たかが30円。されど30円。しかも、ヤ◯キもヒガ◯マルも大手メーカーであるから、白だしの味そのものに極端な差があるはずがない。
さて、デモンストレーターはどうするか。

恐らく、お客様にお吸い物を試飲してもらいながら商品の特徴を説明し、
「こんな使い方もあるんですよ」
と、メニュー提案をしていくのではないか。さらに適度にお世辞や雑談も加えながらトークを進め、そのメニューを食べているお客様の姿をお客様自身に想像させるところまで持っていく。そうこうしているうちに、話を聞かされていたお客様は、
「30円くらいなら大した違いはないのだ」
と、感じるようになってくる。
ここまで運んでくるチカラが口上力なのだ。

この口上力。先天的に備わっている人もいるけれど、仮に限りなくゼロに近い人でも、後天的な努力と実務の繰り返しで身につけることは十分に可能だと、私個人は確信している。

写真は今日の現場付近で撮ったもの。

イメージ 1