現場でのイレギュラー報告を嫌がるのなら、こちらの旅行先にまで仕事の連絡を入れるな!

デモンストレーターのワークライフに、1日として同じ日はない。

イレギュラーは、むしろ当たり前。
担当商品自体はもちろん、試食に使う材料の変更もしょっちゅうだし、試食の提供の仕方、時には景品の付け方まで、指示書通りにはいかないことが多い。

 

だから、ほとんどのメーカーは指示書に書いている。
「少しでもイレギュラーなことがあれば、必ず連絡下さい。ほんの小さなことでも後に大きなクレームに発展したことがあります」。

 

なのに、この連絡をうっとうしがる派遣会社や代理店の営業員がいる。
気持ちはわかる。
こちらは仕事でも、彼らにすれば休日だからだ。

 

休日。ココロもカラダもくつろぐ日。
そんな日に仕事関連の電話やメールなどとんでもない。彼らがこう考えていても一向におかしくはない。

 

もっとも、それならば、派遣会社や代理店とて、こちらの休日に仕事関連のメールや電話をよこすなと言うことになる。

 

まして、楽しい旅行先にまで仕事メールを送ってきたり、電話をしてくるな!
私の体験では、海外旅行先にまで、仕事メールはジャンジャン来たし、電話もかかってきたよ(電話は出なかった。受けた方が高額の国際電話料金を払わないといけないからねえ)。

 

私ばかりではない。
知り合いの営業マンは、家族で海外旅行に出かけている時、突然に会社から電話が鳴り、例のごとく電話を取った方が料金がかかるので出ず、代わりにメールを送ったら、
「お客さんからクレームが来ている。すぐに対応するように」
とのお達し。

 

ちょっと!
何よ、これ?

 

そりゃ「顧客第一主義」はわかるよ。
そして、お客さんからいただいたお金で自分のギャラがいただけていることも承知。
でもね、、、引っかかるんだな。

 

ネット検索をかけたら、とある不動産会社の営業マンは、休日に温泉に出かけ、ゆっくりと浸かっていた2時間の間にお客さんから何度も携帯に電話がかかっていたのを見過ごした。
しびれを切らしたお客さんが会社に電話し、会社はくだんの営業マンに
「お客さんからの連絡はいつでもつくようにしろ!」
と、厳しく叱責されたそうな。

 

ーん?

 

お客さんあっての営業や販売職には、プライバシーはないんかいな。
いつでも、どこでも、携帯に出なあかんのかいな?
ね? 営業員や販売員かて人間だよ。

 

派遣会社や代理店の営業も、このことは痛感しているでしょうに。
なら、私たち末端の人間の問い合わせに迷惑がるな。
「これは指示書と違いますねえ」
とか何とか、デモ終了後にメーカーに突っ込まれ、怒られるのは、けっきょく私たちデモンストレーターだよ。

 

あーあ。
現場を知らん人間が仕切っているこの業界。

 

あーあ。
現場に立つデモンストレーターは皆、
「机の上だけでモノを考えて」
と言っているのに、あーあ、あーあ、あーあ、だよ。