昨日、大切にしていたリング(指輪)がなくなり、いささか意気消失していたら、意外なところから出てきた。
ホッとすると同時に、女性にとってのアクセサリーの意義を考えた。
振り返れば、少女の頃から、洋服より装身具(アクセサリー)、正確には「石」の方に関心があった。
ダイヤモンドの、神々しくも冷たい輝き。
真珠の、控えめにして毅然たる自己主張。
サファイアの、大空を思わせる包み込むようなブルー。
トパーズの、木漏れ日を連想させる光。
珊瑚の、赤ちゃんの唇より淡い優しいピンク。
もっとも、それらはあくまで夢の世界で愛でて楽しむもの。
現実の世界では、そんな類いの石を身につけ出て行く機会も場もほとんどない。
そのためか、私が身に付けるアクセサリーは半貴石やシルバー、パワーストーン、樹齢ウン百年の樹木を使った、カジュアルなデザインのものが多かった。
それも、ほとんどはリング(指輪)とペンダントで、半分は厄除けと言うか、お守り目的も兼ねていた(ブレスレットは嫌い。絶対につけない)。
1番気に入っていたのは、40代後半から50代半ばにかけてつけていたヘマタイトのペンダント。当時迫っていたのであろう閉経の前症状か、異様に経血量が多い月経の苦痛、すなわち貧血をやわらげる目的で肌身離さずつけるようになった(ヘマタイトには生理関連の症状を改善する効果があると聞いたので。仕事中は付けたままシャツの中に隠す)。
このペンダントを、一度、仕事中に無くしたことがある。鎖部分が劣化していて、トップが外れてしまっていたのだ。
それを知った時のショック。一瞬、身体から一度に力が抜けていくような脱力感にとらわれた。
そりゃ、そうだよ、入浴時と睡眠時以外は常に身につけていて、自分の肌と一体になっていると感じることもあったから、大袈裟に述べれば分身をなくしたのと同じだ。
幸い、下着の某部分に引っかかっていたからよかったけれど、、、。
ちなみに、2年ほど前、ヘマタイトペンダントの後にお守りとしていた樹齢ウン百年(確か800年だった)の吉野杉ペンダントが、やはり紐部分の劣化により「引退」を余儀なくされて以来、私はお守りペンダントを付けていない。
こんなご時世である。
思い切って、新しいお守りペンダントを買おうかな。
素材はシルバー。
なぜって?
単純にシルバーが好きだから。
あのさりげない存在感。ゴールドに比べると、明らかに地味ではあるが、確固たる強さを感じる。事実、30代の時の我がお守りはシルバーペンダントと指輪だったのだ。
ついでに。
シルバーを磨くのも大好き。
シルバー専用クロスで磨いているとピカピカになって、いい気晴らしになるのよ。
写真は文中に出たヘマタイトペンダントのトップ。
付属部分は明らかに劣化しているものの、石自体はまだまだ大丈夫だから、リメイク出来そうだね。