店内過剰冷房症候群〜真夏にカイロ その2

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私が、「店内過剰冷房症候群」(個人で勝手につけた)の洗礼を受けたのは、デモンストレーター業に就いて5ヶ月ほど経った頃。とあるメーカーの乳製品を宣伝販売するため、京都府にあった某中型スーパーに赴いた時のことだ。


デモ担当商品の特性もあるが、とにかくひんやりし過ぎる現場。仕事を始めて1時間もしないうちに、鳥肌がたち、指先は痺れて、鼻水まで出てきた。
「あんた、やばいで。これ使って、カラダ温めや」
たまたま当日、たれの宣伝販売で同じ店に来ていた他社のベテラン・デモンストレーターが、持参のカイロを1枚わけてくれた。
「店やデモ場所によっては、真夏でも異様に寒いところがあるよってになあ。ウチは、この仕事長いし、ここも初めてではないから、知ってたんやけど」
彼女の言葉に含まれた真意を、その後、幾度となく私は自らの肉体て体感することにより、知ることとなる。


過剰冷房に悩まされているのは、デモンストレーターばかりではない。
店のチェッカー(レジ係)もそうだ。


くだんの中型スーパーのチェッカーの1人(私にカイロをくれたベテラン・デモンストレーターと懇意らしく、昼休憩時、私たちと一緒のテーブルに座った)は語った。


「チェッカーは、基本、レジ機のそばにいないといけない。つまり動きませんから、冷気がモロこたえます。夏でも冬用制服の上着を羽織る人もいるし、分厚い素材のハイソックスはほぼ全員がはいています」
さらに、タイツを着用したり、腰回りにカイロを貼る人もいるとか。
「私も夏用の薄い腹巻をおなかに付けていますよ。おなかが冷えるとトイレが近くなりますもん」
ここで彼女は、チェッカーの制服はスカートですしね、と呟くように言った。


ふうむ、、、。
生鮮を扱う業種柄、店内冷房は欠かせないが、それは時としてそこで働く者に辛い思いをさせるケースもある。
そこいらのところも考慮した上で、店は営業されているのかしらん。


ともあれ、「カーディガンなどの防寒用の上着とカイロは年がら年中所持しておく」ことは、デモンストレーターとしての必須事項なのだ。


写真は真ん中の孫。
沖縄旅行で、パイナップル入りソーダのかき氷を食べているところ。