暑い時に熱いものをデモした結果は?

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先だって、店内における過剰冷房について記事を書いていて、思い出した。
数年前の7月末に実施した、湖北地方(滋賀県北部)にある大型スーパーでの生ラーメンのデモンストレーションのこと。


派遣会社の話では、デモ実施メニューは冷やし中華のはずだった。それなのに、現場である店舗に着いてみれば、売場には通常のラーメンが山積み。肝心の冷やし中華はその隅っこに追いやられている。
私が、
「試食は冷やし中華でと聞いているんですけどねえ」
と、派遣会社が送ってきた指示書を見せながら、その店の部門担当者に言うと
「ん? そうなん? でも、本部からは生ラーメンでと、昨日も電話があったで」。


ははーん。メーカーから店へ商品が流れるルートのどこかで連絡ミスが生じて、こうなったのね。よくあることだ。


ともあれ、目の前にあるのは、多量の生ラーメン。店側としては、スペースの面からも、これをさばいて欲しいわなあ。


と言うわけで、冬は雪国のイメージが強い湖北ですら茹で上がってしまうように暑い中、冷やし中華の予定を変えて生ラーメンのデモがスタートした。


「こんな日に熱いラーメンなんて。そもそも試食してくれるかどうかも大いに疑問だ」
 大いなる不安を抱えてデモ場所に立った私だが、あらあら、いざデモが始まってみると、どんどん無くなっていく、、、ラーメンを入れた試食カップが。
「買い物をしているうちに、(店内冷房で)寒なってきた。やから、あったかいものは嬉しいワ」
の言葉に代表される声と共に。


その声が、試食しているうちに
「ずっと冷房した中にいると身体によくない。温かいものも食べて、内臓をいたわらな」
「そうそう! 冷え過ぎると胃腸の働きがおかしくなるし、代謝が悪くなって肥えやすくもなるんやな」
「暑いからこそ熱いものを食べて汗をかくのも、ま、健康に悪いものでもないわなあ」
などのお客さん個人個人の「感想」となり、やがて共鳴しあってオピニオンとなり、売上に結びついていく。
販売結果は完売だった。


プラス、個人的には、極めて単純な、それゆえに「外せない」要素が作用したと思っている。


すなわち、、、うどんもそうだが、ラーメンは温かい方が美味しいのだよ。
冷やし中華も悪くないが、やはりラーメンは、立ち上るスープの風味と共に堪能するものだよ。


写真は、山形県のご当地ラーメン、米沢ラーメン。