いつでも「イエスマン」は都合のいい「お助けマン」〜現場の人間を粗末にしてはいけない

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仕事を打診され、ほぼ速攻でお断りした。なぜなら、そこの現場はタクシーでないと行けない場所だから。こういう現場は、

「行きはよいよい、帰りはこわい」

であることが少なくないのよ、特に、乗客が多い土日は。

 


行きは、ほとんどの駅でタクシーは所定場所で待機しているから、特別な事情がない限り乗車できないことはない。

問題は帰り。

タクシー会社の台車数が減っている折りでもあり、わけても夕方に客が希望する場所に車をまわすことは難しい場合が少なくないと、12月に湖北で仕事をした際に乗ったタクシーの運転手に聞いた。

実際、仕事仲間の中には、昼間にタクシーを

「18時10分に店到着でね」

と予約していたにもかかわらず、タクシーが実際に現れた時には何と20時を過ぎていた、と語った人もいたほどだ。

 

 

代理店や派遣会社の中には、自分たちが得る人材紹介手数料のことしか頭にない人もいないわけではないので、こういうのは、仕事を受けるこちらが一定のラインを引いておいて、毅然とした態度を示さないといけない。

いつでもイエスマンでは、相手にとって都合のよい「お助けマン」になってしまう。

 


このことは、ギャラの件でも同じ。

現在では改善されたけれど、かつて

「このチェーンの案件は試食準備にとても時間がかかるため、30分早く入店してね」

と指示してきた代理店があり、こちらが

「では、その30分の早出のぶんの手当は出るわけですね?」

と、念のために派遣会社を通じて質問したら

「いや、それは、業務が30分長いのではなく準備が30分長いので、手当の対象とはならず、、、」

と返ってきて、あきれ果てた私はそこの仕事依頼をお断りした体験がある。

これ、正当じゃなくて?

 


もっとも、同業者の中には

「こんなご時世。仕事があるだけでもありがたい」

と、条件を飲んだ人も少なからずいたらしい。

ううん、、、? 仕事を与える側ともらう側は、基本的に対等のはずだよ。仕事をもらう人間が現場で働いた代償としての金で、仕事を与える彼らの給料は出ているのだから。

 


これは、デモンストレーターに限らず、他の業種でも同じこと。

現場にいる人間を粗末にしてはいけない。

 


写真は手作りりんごジャム。

見切り品コーナーの隅でシュンとしていた、皮に皺が入りかけたりんごが、美味しい一品に生まれ変わったのだ。