続き。
私たちの仕事は、午前十時から午後六時までが基本。途中で一時間の休憩を
とることが認められる。
ほとんどの仲間は午後一時からとるし、私もたいがいはそうしているが、昨
日は午後からの販売プランを早く練りたい気持もあり、少し早目に休憩をとっ
た。
昼食はラーメン。さっぱり風味の鶏ガラスープに、やや固めにゆがいた麺。
キャベツや人参などの野菜と一切れの焼豚と温泉玉子が上に乗っている。
ここでひらめいた。
これを使おう!
寒い日が続いている。昼食や間食、夜食に温かいうどんやそばを食べる人は
多いはず。
そのうどんやそばの具材の一つに納豆を使ってもらうのだ。「納豆うどん」
「納豆そば」の提案である。
めんつゆと納豆は相性がいいからとても美味しいし、短時間で、簡単に作れ
る。しかも、麺だけでは不足しがちな栄養素も補うことが出来、腹持ちもよい。
納豆をベースに、とろろいもなり、山菜ミックスなりを、お客様の好みで足
してもらうと、さらに満足感が得られる。
納豆売り場の真ん前に生麺の定番コーナーがあり、特売だったことも思い出
し、午後からの巻き返しは、このメニュー提案を根気づよく繰り返すことで挽
回しようと決めた。
果たせるかな。
作戦は、完売出来なかったので大成功とまではいかなかったが、納品数の七
割以上はさばけた。
70点なら、まあまあ。
私的には、60点で合格ラインなのだから。
販売も人生も六割主義が一番ストレスがたまらないようだ。