24時間営業のスーパーは

 昨日の現場は奈良県の香芝にある24時間営業のスーパー。担当は野菜
ジュース。

 試飲、売上ともに、見事にアウト。
 お客様が少ない上に、なかなか試飲してくれず、する人は家族全員で
野菜ジュース三種類をめいっぱい飲みながら、買わない。
 「いま間に合っているから」「今日は荷物がいっぱいだから」とか何
とか言いながら、早い話、はなっから買う気がないのだ。
 アイスクリームを売っていた同業のお姉さんも嘆いていた。
「食べるだけ。最初からそのつもり」。

 こんな店で、可哀想に、パンを宣伝販売していた女の子は、
「売上が悪い」
 と営業に怒られ、残業を命じられていた。

 あの店はダメですよ。
 誰がいっても売れない。
 だって、68円の菓子パンがほとんど動かない店なんだから。
 財布の紐が固いお客さんがほとんどで、予定外のものを購買するとい
う発想は、全くない。シュミレーションですら描いていないだろう。

 それに、一般に24時間営業の店は難しいよ。
 めりはりがないと言うか、通常の時間内に営業しているスーパーに比
べると、客数も売上も波がなく、平板。
 だらだらしているのだ。

 こんな店は他にも多い。
 気のせいか、従業員さんにも元気がない。
 シフトの関係で夜間勤務を組み込まれることもあるだろうから、疲れ
ているのか?

 ともあれ、昨日のパンの女の子がこの件で気落ちしないよう、望んで
いる。
 私も、某コーヒーメーカーの営業女にぼろかすに罵られたことがある
けれど、今にして振り返れば、彼女も「素人」だったなと想う。

 一生懸命やれば売れるはず。

 うん。理屈はそうだけれどね。
 何をどうやっても努力と結果が釣り合わないことも、時にはあるのさ。
それを、現場の最前線にいて、一番しんどい実務をになっているマネキ
ンの責任にしてはいけない。

 彼女、今回は運が悪かった。
 ゆっくりお風呂に入って、ハーブティーでも飲みながらいい音楽きい
て、あんな了見の狭い営業マンのことなんか忘れてね。