昨日の五月十五日は、西京極にあるコープパリティ店にて、ヨコオフーズの麓鶏(ふもと
どりと読む)のデモ。
いつもながら、味は大好評。鶏のもも肉を塩こしょうして焼くだけのメニューなのに、か
えってこのシンプルさが、本来の肉の味をひきたてるのだ。
個人的に、何もつけないでもじゅうぶんと感じられるくらいの旨味。まろやかなコクがあ
り、触感はジューシーでソフト。
鶏肉に限らず、ご飯でもパンでもそうだ。
本当に上質なものは、それだけで絶品。
ごま塩も昆布佃煮もマーガリンもジャムもいらない。
難点は価格が高めであること。
もっとも、角度を変えてとらえたら、これもどうなのか。
事実、「モトがいいから、調理に手間をかけなくても美味しく食べられる。つまり、調味
料や合わせる具材、さらに調理をするための光熱費も少なくてすむ。しかも、健康にはプラ
ス。総合で判断したら、むしろ安いくらいだ」とおっしゃるお客様もいるのだ。
こういう考え方に裏打ちされた生活を「豊かな生活」と言うのだろうなあ。
単に衣食住が満たされただけではない、そのモノが持つ真実の価値を知っている生活。
大震災で日本人の幸福度の指針が変わりつつある昨今。本当の豊かさが、もっと追求され
てよいと思う。
現場の近くのホルモン焼き屋「情熱ホルモン」の看板にこのような詩(?)が刻まれていた
(写真参照)。
「口福」とはヨイ言葉だ。
「口から出るものが人を汚す」とする書があり、真実だが、その
逆のケースがあることも、また真実。
「口福」の概念が容認され、広くいきわたってこそ、真からの豊
かな世が生ま
れるだろう。