庶民派のスーパーで高級品のデモは?

この土日は、京都市内の某大型店で、さるヨーロッパ産のチーズと生ハムのデモ。

正直、デモがスタートする以前から、「とても」が10乗するくらい、不安ではあった。
なぜなら、この店舗のメインのお客様は、典型的な庶民派の核家族
旦那さんの残業代カットに「やりくりがきつくなるなあ」と頭をかかえ、子どもの旺盛な食欲に「まあ、元気でいてくれたら。でもね、、、」とため息をつく、かつての我が家と同じクラスの人たち。
その経済観念がわかるだけに、消費税を加えたら600円を超えるチーズ、同じく消費税プラスで500円を超える生ハムがここでどれだけ売れるのかな、という危惧感があった。

こう書くと、「いや、そんなことを口にした時点で、デモンストレーター失格。負け戦。いかなる条件があろうと、販売実績をあげるのがプロ」と、お叱りを受けそうで、それはしごく当然なのだが、、、過去、曲がりなりにも一円のオカネにも困った体験があるこちらは、批判を覚悟で、
販売実績至上主義に異論をとなえたいんだな。

想像してごらん?
あなたに、食べ盛りの子どもが、仮に二人いるとする。
それが男の子だったり、女の子でも運動部に所属していたりしたら、、、一ヶ月の食費は、ん? ん? ん?

かつ、今日日、どの子も習い事の一つや二つはしているし、塾にも行っている。

反面、旦那さんの給料も頭打ち。自分のパート代も時給は上がらない。

子どもに関するお金だけでも、庶民は、、、ね!
一円でも安いものを求める気持ちはよくわかる。

当日、当店のデモンストレーターの仲間たちは、皆、押し並べて、庶民派の店で高級品をデモすることを不思議がった。
「メーカーは、何考えてんやろね? デモをする前に現場をリサーチせえへんのかな?」。

ああ、しないでしょうね。
スーパーの本部の偉いさんもそうだけれど、メーカーも、こまめに現場まわりをしているのは、末端の営業マンだけ。
販促を企画する上の方々は、数字と理論だけで、状況を把握しているつもりなのよ。

ともあれ、この二日間、庶民派のスーパーで頑張った。
お買い上げ下さった方々、ありがとうございました。