自己評価が低い~個性にあり、武器になることも

自己評価が低い人がいる。我々デモンストレーターの中にもいる。
「私なんて売上がめちゃめちゃ悪いから」みたいなセリフを、年がら年中つぶやいているのだ。
では、本当にそうなのかと販売数を具体的に尋ねたら、決してそんなことはない。
「あらぁ、上出来やん。それだけ売ったら」
とこちらが正直に答えると、
「いや、私は皆の足元にも及びません」
と、めっそうもないといった剣幕で返ってくる。
ふうん。そんなにダメデモンストレーターでいたいのかと思いきや、その次には、
「やっぱり私も一度くらいは完売してお店からお褒めの言葉を貰いたいわ」
と。
ははあ。揺れ動いているわけね。
「私はダメデモンストレーター」と自分を定めてしまいたい気持ちと、「いや私だって」と言う、それに反発する気持ちとの間を。
そりゃそうでしょうよ。どんなに自己卑下している人だって、実はプライドは必ずあるもの。

自己評価が低いのはどうしてなのか?
持って生まれた性格かも知れないし、生育歴に原因があるのかも知れない(大人になる過程で何か自分を徹底的に否定されるような事柄に遭遇したとか、親が厳しくて叱られてばかりだったとか)。
ともあれ、長い年月の積み重ねと共に意識に染み付いてしまった「低自己評価」感覚。
そう簡単には払拭出来ないばかりか、言動や表情にまで影響を及ぼし、周囲からはマイナス評価を受けてしまう。
ある程度の押しの強さが必要なデモンストレーターの業務においては、これは大きなハンデである。

とは言え、個人的に、この「低い自己評価」は、あながち悪いことばかりではないと感じる。
とらえようによっては個性であり、使い方次第で武器にもなりうるとも。
そのわけは、次回の記事で明かそう。