低い自己評価のプラス面、さらに武器にもなりうるとは?

前の記事で、ややもすればマイナス面ばかりが強調される「低い自己評価」は、捉え(とらえ)ようによっては長所であり、使い方次第で武器にもなりうると書いた。
どういうことか?

その前に。
もしかして、あなたの周囲にこんな人はいないだろうか?
いつもエネルギッシュで自信に溢れ、でも横柄と言うか、常に上から目線で他人に接する人。俗に「傲岸不遜」と呼ばれるタイプ。
いるよねー。
政治家や弁護士、医師など、いわゆる「センセイ」稼業に就いている人、企業経営者や役員、自営業者、教師からも保護者からも信望の厚い同級生、部活の同輩、ママ友仲間、そして我々販売業者と、どんな世界にも、必ずいる。
性別や年齢は関係ない。

彼らに共通していることは、確かに一定の水準以上は優秀なこと。だから、とりあえずは一目置かれる。
プラス彼ら。パフォーマンス能力に優れ、自分を実際の器より大きく見せるツボを心得ている。言動がやたら目立つのはそのため。
さらに、自己愛の強さから、基本的に「自分は他のどの人よりも優れている」と信じており、その思いがオーラとなって全身を取り囲む結果、周りの者の目にはますます輝いているようにうつる。
よーく観察したら、キンキラキンには違いなくても、純金ラメではなくメッキのキンキラキンなんだけれどね(そもそも純金はあんなに軽々しい光は放っていない)。

こんないやらしい輩と比べたら、「私のような者が」と一歩引いた人は、どんなにか謙虚で、かつ清々しく感じられることだろう。
「いやいや。へり下らんでエエ。あんたが地道にコツコツとやっていることはようわかる。これからもその調子で、頑張りや」と、励ましの言葉の一つもかけたくなる人もいるはずだ、、、少なくとも、ここ、日本では。
例え本当に実力があっても、それを誇示する人は嫌われる。21世紀を迎えた今なお、日本人にとって謙遜は美徳なんである、、、おおむねにおいて。

「私は売上がすごく悪い」と卑下するデモンストレーターの実際の販売数が決してそうではないことは、書いた。
この「彼女が言うところの低い数字」の中には、彼女の押し付けがましくない素直な接客や真面目でひたむきな態度に好意を持ったお客様が応援のつもりで買ってくれた分も、必ずや入っていると思う。
意地悪な見方をすれば、選挙などで言う「同情票」の類いに入るのかも知れないが、選挙も販売も数字は数字。同情されるのも実力のうちであることを考えれば、「低い自己評価」は往々にして販売武器となる。

何より、自己評価が低い人は敵を作らない。
これも、時により、大いなる「自身のセールスポイント」。ある意味、武器なのだ。

ここで、自己評価が低いと認識するデモンストレーターの方々。
ちょっと冷静に自らの仕事を顧みて欲しい。
ね? よーく、よーく。

その上で、真実、売上が「すごく」悪い人に、派遣会社やエージェンシーが仕事を依頼すると思いますか?