接客業は素晴らしい。人生を教えてくれる。その2。

接客業は素晴らしいの続き。


ネット友の1人の話である。

彼女は、ネットの某サークルで知り合った当初、家庭内に強いストレスを抱えており、医者に睡眠薬を処方してもらっても眠れないほど憔悴していた。


とは言え、日々成長する子どもたちのことを考えたら、いつまでもダウンしているわけにはいかない。

そこのネットサークルのメンバーたちのアドバイスや励ましもあり、子どもたちとの新しい生活に踏み切った。


子持ちのシングルマザーに、社会は決して温かくない。

名門大学を卒業して結婚前は名の知れた企業に勤めていた彼女でも、正社員として雇ってくれるところはどこにもなく、取り敢えずはパートを二つ掛け持ちし、土日や祝日には宣伝販売の仕事を入れて、稼いだ。


その後、旅館に正社員で就職。

そこでの仕事は、学生時代の専攻、結婚前の仕事、専業主婦時代の習い事、すべてが役立つ接客業。

「お客様に教えられたり、勇気づけられたり、気づかせてもらったり、、、この仕事に就いてよかったと、心より思った」。

上の子どもさんの大学卒業で京都に来た時、一緒に食事をしていて彼女は言った。

「旅館にはいろいろな人が来る。エネルギーが高い人やすごく人間が出来ている人も。お客様に育ててもらった感じ。もちろん、とんでもないお客様も来たことがあるけれど、そういうお客様は、反面教師になってくれたね」。


そうそう。同じ接客業者として、痛切にわかる。


繰り返す。

接客業は素晴らしいのだ。

人生を教えてくれる。