小売業界の長時間労働その2〜真の「おもてなし」とは?

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昨日の続きである。


小売業界の正社員は、一般になぜ長時間労働が長いのか?

原因の一つとして、慢性的な人手不足があげられる。


仕事量に対する従業員の数が少なければ、いま現在はたらいているスタッフに少し無理をお願いして現場をまわしていくしかないのだが、と言ってパートやアルバイトの労働時間を増やすと、今度は人件費の負担がのしかかる。

けっきょく、正社員がサービス残業をして乗り切るしかない店も少なくないのだ。

必然的に、労働時間は長くなるわなあ。


もちろん店側もそこいらの弊害はわかっていて、リタイアしたシニアや外国人(留学生や日本人男性を夫に持つ外国人女性)を積極的に採用したり、店内に保育所を設けて小さな子どもがいる主婦でもパートにでられるようにしたり、品出しや棚卸しはその作業の一部をアウトソーシングしたりして、

スタッフの負担を減らすべく人材確保に努力しているけれど、なかなか。


プラス、「過度に解釈されたおもてなし精神」が小売業界にも浸透していて、これで従業員はますます疲弊してしまうのだ。


結果、せっかく人が集まってきても、いやになって辞めてしまう。


「おもてなし精神」自体は日本人の美徳とされ、また文化であるともされてきたし、確かにそうだけれど、節度ある「おもてなし」をもう一度かんがえ直してよい時期にきているのではないか。

サービスを提供する側も、お金を払ってそれを受け取る側も、ウィンウィンになってこそ、真の「おもてなし」のはずよ。


写真は、サービス業の達人たちの実態とそのプロフェッショナルな仕事ぶりを紹介した本。

この本を読めば、サービス業は「職人技」でもあることがよくわかる。