仕事を楽しむこと。

昨日の投稿の中で、
「商品説明を販売に結びつけるデモンストレーターは、俗にクチがうまいと呼ばれる人なのだが、私が観察した限りそれだけではない」
旨、書いた。
では、「それだけではない」それとは、いったい何ぞや?

 

簡単なことだ。
仕事を楽しむこと。これである。

 

例えば、8月下旬に某店で隣り合わせた、30代後半から40代前半とおぼしきデモンストレーター
「私はお喋りが大好き」
と語るだけあって、声は実に軽やかで、トークにも小気味よいリズムがある。
喋り方そのものもお客様とお友だちの中間に属するような感じで(敬語はあまり得意でないのだろう。しばしば使い方を間違えているが、不思議に気にならない)、そのことがまたお互いの距離を近くしているのだ。
ずばり、お客様側にすれば、「話しやすい」タイプの喋り方。

 

お客様にとって話しやすいぶん、お客様の共鳴も得やすく、結果として商品の購買率も高まる。
「いいもの(商品)を紹介してもらった」
と、買う方もるんるん

 

彼女は、後日、
「お喋りと同じくらい人と接することも大好きやねん、実は。だから、自分がイイと言った商品をお客様も好きになってくれると嬉しくてたまらない」
と打ち明けてくれたから、あの半分オトモダチ風の喋り方は、商売用ではなく、地のままなのだろう。
つまり、彼女はデモンストレーションという仕事を、心より楽しんでいるのでいる。

 

この仕事を楽しむ姿勢。大切なのよ。
極論すれば、これこそが、最大のセールストーク

お客様の気持ちになってごらん。
例えば同じ野菜でも、つまらなそうに売り場に立っている人よりニコニコと笑いながら楽しそうに仕事をしている人から買った野菜の方が美味しく感じられるでしょ。
味覚は、多分にエモーショナルなものだから。

 

写真は、一昨日に鴨川で観た光景。
雑誌の撮影か何かだったのだろうか?