天職だから、「まだまだやれるかも知れないけれどね」と感じた時点でリタイアすることを決めた。

(注)10月20日に書いた記事。

 

先週末、大阪市内の百貨店で久方ぶりに生鮮食品の推奨販売を担当する過程で、あらためて気付いた。


このデモンストレーターという仕事。業務が終わった後は、その日の現場である店舗関係者、別商品の販売でたまたま居合わせた同業者、さらに仕事を打診したメーカーの巡回員(営業員かラウンダーがほとんど)、すべてに対して基本的には
「いつか、また、どこかで」
のスタンスだから、私に合っているのだと。


一期一会。いろいろなところで、いろいろな人に会って、いろいろな商品を紹介する。
1日とて同じ日はない。そこに、「飽き」とか「マンネリ」とか、入り込む隙間はない。
少しオーバーにあらわすなら、「毎日が新しい日」。
私がデモンストレーター業を天職と断言してはばからない理由がここにある。


それゆえ、決めた。
「心がけと工夫次第では、まだまだやれるかも知れないけれどね」
と感じられた時点で潔く身を引こうと。


この気持ち。例えば、歌手が
「かつてのような声量や高音はもう出ないが、発声法やらパフォーマンス力やらをアレンジすれば今でもじゅうぶん歌える。でも、心の中では、いちおう自分なりに歌い尽くした感がある」
と、ステージを降りることを考え始める時のあの心理に通じるものがあるか?


具体的には、70歳の7月、保険が満期になった日に、自分に「引退」を贈ろう。
そこから先は、ご縁ね。
「どうしてもあなたにデモを担当して欲しい」
とお願いされたとか、大好きで思い入れもある商品とか、そんな依頼なら受ける「かも」ぐらいの心づもりでいよう。


70歳まで5年9ヶ月。良き思い出を残して天職に別れを告げたいので、そのための準備は入念にしたい。


まずは引退日の70歳7月○日から逆算した計画表を作り、大まかに書き込んでいこう。そうしながら細部を、社会情勢や財政状況、自分や家族の環境その他を考慮しつつ、詰めていく。もちろん、予期せぬ出来事やその他の変化も視野に入れる。
同時に、引退後の生活を、主に経済面でどう運営していくか、リサーチも欠かせないね。