手術中、待機する家族のメンタル。

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夫の大腸がんの手術は、術前の説明では、およそ8時間とプラスアルファ。

ところが、実際には2時間半近くもオーバーし、10時間半かかった。


ぶっちゃけ、手術終了予定時間が近づくと気もそぞろになる。
まして、予定を30分過ぎ、40分過ぎても、ナースステーションからは何の連絡もないとあっては!
押し寄せる不安に耐えられず、ナースステーションまで問い合わせに行くと
「まだ手術は終わっていないんです」
と言う。
「8時間プラスアルファと言うのは、あくまで目安なので」。


家族待機室に戻ったとたん、携帯がブルルと震えた。
義兄(夫の兄)からだった。
「(手術は)もう終わっているはずだが?」
ついで、娘からも同じことを問うLINEメール。


これが何度か続き、2人とも
「こんなに終了時間が長引くなんて、何かあったのではないか?」
「どんな状態なのか、それだけでも知ることは出来ないのか?」
と言い出し、私も全く同じ気持ちだったので、再びナースステーションに足を向け、
「何度もごめんなさい」
と、私たち家族の思いを伝えた、、、手術室の看護師はナースステーションにいる看護師とは別人物だし、そもそも手術中はその行為に集中していて外部への連絡などほぼ出来ないということを承知した上で。


看護師の返答は予想通り。
「先生たちも頑張ってくれてはりますので、、、。終わったら、必ず報告にあがりますから、もうしばらくお待ち下さい」。


家族待機室に引き返してきた私に、やはり手術中の家族がいる女性が声をかけてきた。
「待つって、疲れますね」。


そう! 待機する側も、手術をされる本人や手術を行うスタッフほどではないものの、エネルギーを大きく奪われる。
終了予定時間を過ぎてからは、大げさではなく、1秒1秒が長い。まるで時間による拷問を受けているみたいだよ。


とは言え、やはり待つしかないのだ。
開き直って、手持ちの本を開いたり、そこに書いてあった内容を携帯であれこれ検索したり、それを手帳に記入していったり、、、を繰り返したけれど、ああ、そうやって気を紛らわすのも限度があるわ、、、。


そこで、夫が現在受けている手術の名称を携帯の検索にかけ、ヒットした記事を次々と読んでいった。
その1つに
「難易度が高い手術であるため初めて受ける場合は10時間以上を要することも」
「術後、がんの治癒率は遠隔転移がない場合は◯割。これは他のがんに比べると際立った数字」
云々の記述があり、他の記事にも同じ趣旨の内容が書かれていたので、そこでいくらか安心することが出来た。


以上を踏まえても、ううむ、、、術中に待機している家族へのメンタル状態への対策はないものか。


写真は、先だって仕事で大阪市内のスーパーを訪れた時、店の近くの空き地で見かけた花。
今は、こんな、何気なく咲く植物にとてつもなく癒されるのだ。