過剰にポジティブを誘導する自己啓発セミナーはおかしい

弱っている。傷めた脛だけではない。心も弱っている。
今、よーく考えたら、心が弱っていたことが原因で思わぬところで蹴躓き、脛を強打したのだと思う。
苦しい。息をするのも苦しい。
今日会った娘に、「気分転換も兼ねてこちらに来たら?」と、本気で言われたほど。

つくづく思う。
身体が弱っている時に健康食品やサプリメントを販売員に薦められたらつい買ったりするように、心が弱っている時、人は自己啓発セミナーなどにはまりやすいのだなと。
と言うのは、私もそうなりかけた体験があるから。

あえてどんな講座かは明かさない。「あえて」と強調するのは、その名を明かせば、この記事を読んでいる九割以上の人は知っているであろう、まあ「自己啓発」系講座に入るのかな、それほどポピュラーな講座だから。

数年前、私は、この啓発を提唱した人のお試しDVDをお手頃価格で購入し、提唱している内容自体には納得出来たので、いっときはハマった。
が、ジャンジャン送られてくるメルマガを読んでいるうちに、何かおかしいなと思い始めた。

まず、初級講座を薦めてくる。で、よーく読んだら、その後に中級講座があり、上級講座があり、インストラクター養成講座がある。

イベントのお誘いも多い。提唱者の普通の講演会から、合宿やフェスティバル。
しかも、提唱者の講演会からしての参加費が、私のような階層の人間にとっては半端ではない。

この提唱者の講演内容はユーチューブでも公開されている。
はっきり言って、お試しDVDとあのユーチューブの動画で、提唱者の教えは一般的なところまでは学べると思った。
次から次へとお金を使わなくてよい。

でも、いろいろと自己啓発セミナーにのめり込んでいる人は多いね。
そういうお誘いのコピーは不思議と決まっているのよ。
「高いと感じるかも知れませんが、このセミナーを受けた人は皆さん、世界が変わった、ものの見方が変わった、高いだけの価値は十分あったとおっしゃっています」。
で、手書きっぽい「このセミナーに参加してよかった」との手紙の写真を大々的にアップしている。

そういう人、うーん、それだけ素直で真面目なのだろうけれど、それを利用する人も世の中にはいるからねえ。
何事も、バランスをとって、ほどほどに、だよ。

それにねえ、、、率直に、本当に率直に、若い頃から還暦を過ぎてなおパッとしない人生を送っている私でも、首をかしげるの。
「40年だか、50年だか、60年だか、それなりに生きてきた人が、たかだか1日数時間、多くても合宿で数日セミナーを受けただけで、変わるの?」
と。

繰り返す。
私は今、弱っている。でも、それを飾らず言えるチカラも現在の私にはある。
人生、いろいろある。
自己啓発セミナーの大半が、ポジティブポジティブと誘導するが、ええやん、ネガティブになることがあっても。
過剰にポジティブを提唱する自己啓発セミナーはおかしいと感じるんだけれど、皆さん、どう思いますか?