「食と日本人の知恵」(小泉武夫 著)

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「食と日本人の知恵」(小泉武夫 著)


著名な発酵学者であると同時に食に関する数々のコラムでも知られる小泉武夫氏が、日経新聞夕刊に連載を持っていたのは、1990年代だったか。
その洒脱な感性とリズミックな文体は多くの人の心をとらえ、本書でもいかんなく魅力が発揮されている。さらに豊富な歴史的資料が提示されており、よって、当書は、食物を切り口にした日本史、文化史、日本人論、日本語論、とも言えよう。


四方を海に囲まれ、豊かな緑と美しい水にも恵まれ、四季がはっきりしている日本。独自の食文化を発展させてきたが、そこには驚くべき先人の知恵と発想があり、それがいかに理にかなったものであったを、梅干しや豆腐、味噌、練り物、漬物、干物、あん、、、なとなど、今も日本人が日常的に食している食べ物を通じて解説している。


なお、本書でしばしば発酵食品の優等生として紹介される「くさやの干物」。
以前から興味があるものの一度も食べたことがないのですが、召し上がったことがある方、いますか?