仕事で使うグリル鍋を買い替えるため、近所の上新電気(大型電気店)を訪れた。
足を踏み入れるや、ずらりと並ぶ商品に目を奪われ、気分が高揚してくるのが、自分でもはっきりわかった。
ワクワク。
この感覚だ。
ワクワクは楽しい、嬉しい。
1分1秒でも長く、その中に浸っていたい。
あらためて痛感した。
お客様には店に来てもらわなければいけないなと。
ネットでの販売も相応の利点があるのだけれど、商売の基本は、やはり、お客様の来店である。
迫力が全く違うのね、家電にしろ美容機器にしろ台所用品にしろ、画像や写真を通して見るのと、実際に現物を見るのとでは。
つい、商品が置いてある場所に行ってしまう。
当然、ポップや包装箱にかかれた短いコピーも読んでしまう。
結果、関心を持ったら、包装箱を裏返して説明文に目を通したり、店員さんを呼んだり、、、。
そうこうしているうちに、ワクワクアドレナリンはますます放出され、幸せモードへと導かれていく。
そこへ、店員さんからの一押し。
「それは当店の人気商品でして、とてもよく売れております」とか何とか(不思議なもので、「今日は何%引きです」などと、値段のことを言われるより、「よく売れています」と言われた方がこちらは買いたくなる)。
その後どうなるかは、ご想像ください。
ただ、臨場感があるぶん、ネットを通してよりは購入率は高いはずだ。
この流れ、電気用品以外でも、同じではないかしら。
ベッドだって、コートだって、口紅だって、ケーキだって、サバだって、実物がそこにあること以上の「強み」はない。
商品はタレント。
タレントだから、どんなに高いカメラ技術をもってしても、例えば雑誌やテレビで見るSMAPと、直に見るSMAPとでは、受けるインパクトの度合いは比較にならないよね。
あれと同じ。
ネットショップではなく、通常の形態の店舗は、お客様を来店させてこそ成り立つ。
そう考えたら、一部の店が定期的に実施する「大試食会」なるイベントも、そう悪くない。
ぶちまけた話、大試食会は、お客様がお祭り気分で試食品を食べ歩くだけになりがちなので、私たち宣伝販売担当者の間では歓迎しない人も少なくないのだが、「お客様に店に来てもらう」点では、立派に目的を果たしているからねえ。
もっとも、イベントの時だけ来店してもらっても困るわけで、普段から一人でも多くお客様に店に実際に足を運んでもらえる工夫はしないと、いけないね、、、ネットスーパーがシェアを増している今だからこそ。
写真は、日本酒入りのキットカット。
これも、店頭で実際に見て、思わず買ってしまった商品だ。