その地で生まれたものは、その地で食べるのが一番

1月20日は、神戸市の量販店でチゲ鍋のデモを実施。

レシピに沿って、調味料の量を微調整しながら作り、完成したところで味見をする。
「うわー、辛~~っ」
と言うのが、我が心の第一声。
ついで、カラダのホカホカ感と共に
「ピリピリしても、スープにコクがあって美味し~~い」
の声が、自然と出た。
やがて、額にうっすらと汗が。
ふと、昨年の韓国旅行で食べたクッパを思い出し、このチゲ鍋も韓国の冬の中で食べたらもっと美味しいだろうなと、想像した。

あの日、釜山はマイナス6度あったのか。
私が昼食としてクッパ定食を食べた店は、近くの土産物屋や倉庫で働くおっちゃんおばちゃんたちがメイン客の、いわゆる大衆食堂。ピリ辛味のスープにご飯を少しずつ入れ、添えられた合わせだれや唐辛子やキムチで辛さを調節する。
スープで柔らかくなったご飯をすすっているうち、先ほどまで我が身を縛り付けていた強烈な寒気がひとすくいごとにほぐれ、ほどなく身体の芯からホカホカしてくるのを、はっきりと意識した。

同じことは、ドラゴンフルーツにも言える。
日本で食べた時は「水っぽい」「味が薄い」との印象しかなかったドラゴンフルーツも、高音多湿のホーチミン市では、とても爽やかですっきりとした味に感じられた。
「これは、熱帯の果物だから暑いところで食べないと本来の美味しさはわからないのだな」
と、あらためて認めたものだ。

生鮮でも料理でも、その地で生まれたものは、基本的にその地で食べるのが一番なのだろう。

個人的に、いつか本場で食べることが出来たらいいなと望んでいる食べ物の一つに、かのプレスリーが「おふくろの味」として愛食した「ピーナッツバター・アンド・バナナ・サンドイッチ」がある。
実際、彼の住居があるメンフィスでは、多数のレストランが観光客用にこのサンドイッチをメニューに組み込んでいるそうな。
メンフィスの暑い日差しを浴びながら食べる超甘いであろうサンドイッチは、だが、意外とイケるかも知れない。

写真は、ブログ中に出てきたクッパ定食。

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