試食(試飲)宣伝販売において、匂いの力はあなどれない。

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物価上昇は止まるところを知らない。

 


それと明らかに関連があるだろう。

販売商品にもよるが、私たちデモンストレーターがデモをすることによって売り上げる金額も、全般的に以前よりは減少気味。

 


その前に、試飲も試食も、かつてのように数多く出なくなり、したがって一部の店舗では頻繁に見られた祭りめいた賑わい光景も、すっかりなりをひそめた。

「まだまだマスクをしている人が多いからとちゃうかなあ」

と、仕事仲間の1人。

「お客さんの身になってみれば、わざわざマスクを外してまで試食するの、そりゃメンドイで」。

確かに。

 


もっとも、特に新商品をデモする時などは、まずは試食してもらわないことには、仕事にならないんだよなあ、、、私たちの目的は試食(試飲)宣伝販売なんだから。

2週間ほど前にデモを担当した三ツ矢サイダーみたいな商品なら、味はもちろん知名度の面でもほとんどの人が知っているから、試飲数や試食数は、極端な話、業務に差し障りはないんだが。

とは言え、マスクをするのはお客さんの自由だしなあ、、、。

 


ところが、先だってのみりんの宣伝販売では、お客さん自らがマスクを外して試食を求める事態がおこった。

原因は匂い。

試食メニューはタケノコご飯で、幸いにもデモ場所に電源があったため、下準備だけ店のバックヤードですませ実際の炊飯はデモ場所でおこなうことが出来たのだが、炊き上がる途中から早くも

「いい匂いがするなあ。何を作っているんだろう。早く食べたいなあ」

と、子どもたちを中心にお客さんの方で寄ってきてくれたのだ。

 


炊飯終了の合図が鳴り、炊飯器の蓋を開けるや、人々がワッ。

香りからして美味しそうな試食品を前にしては、マスクを外す手間など何でもない。

 


デモ場所での調理は、2010年頃から、主にお客さんの安全を理由に暫定的に減ってきている。

実際にアブナイしね、小さな子どもや大人でもマナーがなっていない人は、まだ鍋の中でじゅうじゅう音を立てている肉やグツグツ煮立っているシチューなんかに平気に手を出してくるから。

で、何かアクシデントがあった場合、責任は販売側に課せられるので、デモ場所を貸す店としても慎重にならざるを得ないのだ。

 


ただ、満足のいく売上は、売り場で煮炊きしてこそ、だよ。

匂いも美味しさのうちだからね。

 


匂い。

この要素、コロナが明けて宣伝販売が復活した現在、もう一度見直されてよい。

 


写真は、堀川桜まつりでの真ん中と末の孫。

2人が持つ綿菓子も、匂いに惹かれて欲しがったのだ。

匂いの力はあなどれない。