調理しやすい食材に

 一昨日の火曜日は、ニッサン太秦店にて、トマト鍋のデモ。
 下準備に時間のかかる調理で、しかもメーカーさんが用意してくれた食材が調理しにくいタイプ
のもので、正直、困惑した。

 まずは、ニョッキを軽くボイルしてオイルをまぶし、タッパーにとりわける。
 次に、アサリを塩抜きする横で、タマネギをみじん切りし、にんにくをつぶし、タカノツメを刻
み、白菜としめじなどの具材を一口大に切る。
 鍋にオイルをひき、ニンニクとタカノツメの香りを出し、タマネギを透き通るまで炒める。
 それから水で薄めたトマトペースト、アンチョビペースト、コンソメを入れ、具材を入れて煮立
たせ、最後にニョッキを加えて、塩こしょうで味を整えるというもの。
 
 トマトペースト、アンチョビペースト、ニョッキ、オイルは返品処理。
 コンソメ、ニンニク、タカノツメはメーカー準備。

 こんなことを言ってはいけないのかしら?

 あー、コンソメは固形じゃなく顆粒タイプにして欲しい。
 あー、ニンニクはそのままでなくつぶしたタイプかチューブタイプにして欲しい。
 あー、タカノツメは刻んだタイプのものが最近は売られているからそちらにして欲しい。

 だって、準備に手間取るメニューなんだもの。
 こちらは、少しでも早くつくりあげたい。
 コンソメを溶かしたり、ニンニクをつぶしたり、タカノツメを刻む時間すら、惜しいんだよ!
 
 こういうと、メーカーからはきっとこう返されるだろう。
「経費の関係がございまして」
 
 わかるよ、わかる。
 だから、この際、ちまちまとこれらの食材を用意してくれるのでなく、こちらの買い取りとさせ
て欲しい。
 味の調節をする時にも便利だし。

 ただ、新しい味を知る良い機会ではあった。
 今まで作ったことのないメニューや使ったことのない商品を担当する場合、私は必ず家で予行演
習をしていくが、それが我家の定番料理となったケースはいくらでもある。
 仕事とならないと、こういうこともないものね。