値引き品

昨日は京都市内の某店でマグロのデモ。
担当者に挨拶をすませ、売り場におもむくや、「あれれっ」と目をパチパチさせた。
並んだマグロのパック(これから販売する商品だ)の中に、「20%引き」のシールが貼られているものが幾つかか混じっていたからだ。

値引きシールって、生鮮物に限れば、貼られるのは主に夕方だよね。
店側にすれば、利益幅は小さくなってもその日のうちに売ってしまわないと都合が悪いから、敢えて値下げをするのだ。
それでも残ったら廃棄となるはずだが、、、。

もしかして、昨日の売れ残りを冷蔵庫で保管していた?
で、まだ持ちそうだから、また売ることにした?
となれば、昨日の夕方は10%引きだったのかな?
何にせよ、朝一番から食料品が値引きされているのを見るのはあまり気持ちの良いものではない。
「ここ、商品の回転が遅いのかも。ということは、はやっていないのかも」
そんな勘ぐりをデモンストレーターにもさせてしまう。

また、値引き品は案外と売れないもの。その商品の一番イイ時、すなわち「旬」を過ぎてしまっているイメージを見る側に与えてしまうからだろう。
生鮮となれぱ、なおさら。

はたして「20%引き」のシールを貼られた哀れなマグロパック君たち。
半分以上はまたまた残ってしまった。
午後12時過ぎに「30%引き」、15時には「40%引き」、17時にはとうとう「半額」シールを貼られ、価格面では超お買い得品となったのだけれど、ほとんどのお客さんは見向きもしない。
ぶちまけたところ、見た目はそんなに変わらないんだけれどね、、、シールなしのマグロに比べると少し色が濃いかなと感じる程度。
なのに、、、。
まあ、値引きシールを貼られた時点で「落ちこぼれ商品」のレッテルも貼られたようなもんだわなあ。
落ちこぼれに世間が冷たいのは、商品に対しても同じなのかな。

たかが値引きシール一つにもいろいろと考えさせられる面があるもんだ。

写真は我が家の裏庭。
手前のカメは三個とも骨董品屋で買った。
古くなっても、いや、古くなればなるほど値引きどころか価値が高くなる商品も、この世にはある。

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