2021年は加点法で

(注)1月1日に書いた記事。

 

皆さま、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


7歳を頭に3人の子どもを連れて帰省した娘が、一番上の孫についてこう愚痴った。
「読書や作文は大好きだし、理科の実験やお絵描きや料理も喜んでやるのに、ものの管理が苦手なんだよね。整理整頓も全然」。


おやおや。
「ものの管理が苦手で整理整頓ができない」
のは、まさにばあばのこの私やないの。これのおかげで、今までどんなに人生をソンしてきたことか(還暦を過ぎて気がついたが、多分にADHDの傾向がある)。


もっとも、だからこそメモ魔になったし、手帳を業務別に色分けして「うっかり」を防ぐとか、掃除はプロの掃除家のやり方を参考に「自分のマニュアル」を作りそれをルーティン・ワーク化することでこなすとか、アイディアを浮かばせることも出来た。
欠点はマイナス面ばかりではない。工夫と発想次第ではプラスに転ずる。


幸い、ADHDへの理解も進み、その長所を生かす教育法も注目されてきた。
減点法ではなく、加点法ね。


人間、皆、程度の差こそあれ、障がいやら欠点やら、何らかのハンディをかかえて生きている。ミスが許されない減点法だけの社会は息苦しいし、そんな中からは新しいものも生まれてこない。


コロナで始まり、コロナで終わった2020年。従来の価値観は揺らぎ、人々の意識も変わりつつある。
2021年は、ぜひ、社会全体に加点法の視点が広がって欲しいものだ。
そのことも、コロナと共存しつつアフター・コロナ社会にスムーズに移行する秘訣の一つという気がする。