人間の品性は口に現れる

食品のデモンストレーターをしていると、つくづく感じるんだよね、「人間の品性は口に現れる」と。

誤解しないで頂きたいのだが、これは、例えば唇の形がどうとか歯並びがこうとか、そういう外見上のことを問題にしているのではない。
ものの食べ方や口の聞き方など、あくまでその人の「行為」を指している。

ごく少量の料理を提供する試食で何がわかるのと、軽んじるなかれ。
まず、試食品であるメニューが完成する過程からして、卑しい輩は卑しい。
「まだか? もう出来たやろうが?」
と、沸騰している鍋に手を出してくる。
そう! タダで食べられる試食を自分以外の人間より少しでも早くゲットするコンタンなのだ!
子どもではない。それなりの人生を送ってきたオトナがそうするのである。

そういうオトナに限って食べ方が汚い。
ガツガツガツガツ。終戦後のあの時代じゃあるまいし。

さらに、汚い食べ方をするオトナは、試食用カップやフォークの捨て方も汚い。
普通にゴミ箱に捨てればいいものを、まるで恨みでもあるかのように叩き込む。
やめてよ! そのたびにカップに残った汁や食べ物が床に飛び散るんだよっ!

汚い食べ方は、そんな食べ方をするご本人のココロも汚すのか、汚く食べた口から出る言葉も汚い。
歌舞伎役者も真っ青の化粧をほどこし、派手に着飾った母親が、我が子に向けてコワい筋の親分みたいなセリフを吐く。
幻滅!

本当に口は正直。
だから、もしあなたに「この人、どんなキャラなんだろう?」と知りたい人がいれば、ぜひ一緒に食事をしてみたらいい。
上に示したケースのようにひどくはなくても、「店の従業員への態度が横柄」「振る話題も含め、気配りがない」など、かなりの確率でその人の人となりが掴めるはずだ。

繰り返す!
人間の品性は口に現れる!